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レーベル創設から25周年を記念してJUMP j BOOKS小説賞出身の先生方へのインタビュー を掲載!!受賞当時の思い出や、あの名作がどのように生まれたのかなど、普段は聞くことのできない先生方の貴重なお話が満載ですよ♪

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花井利徳
(はない・としのり)

著者略歴
ジャンプ小説新人賞’14 Spring小説フリー部門金賞受賞。
同賞受賞作『駄犬の守る優しい世界』を改題・改稿したのちに『鬼塚伊予の臨床心霊学』として刊行。ダッシュエックス文庫から『「まもの」の君に僕は「せんせい」と呼ばれたい』を刊行し、活躍の場を広げている。
第4回 07.25更新 作家になってよかったことは「自分の人生を認めてもらえたこと」!

――作品を書く上でどういったことに気を付けていますか? 自分のなかで大切にしていること、読者にどのような気持ちになってもらいたいと考えていますか?


 伝えたいと自分が思うことが、そのままちゃんと伝わるような文章を書きたいなというのがまずあります。それから、キャラクターは大事なんですけど、その先にドラマがあって、そのドラマから読んだ人の心を動かせるようにしたいないと考えています。なので、読者にどんな気持ちになってもらいたいのかなど細かい部分までこだわっていなくて、どちらかというと心地いい気持ちになってもらいたいかなぐらいですね。
 例えば、ヒロインには「頑張れ」と思ってもらいたいし、悪役なら「こいつまじムカつくな」、それが倒されたら「スカッとした」と思ってもらいたい、という感じで僕の書く文章で少しでも誰かの気持ちを動かせたら嬉しいです。

――作品を書く上で、資料はどのようにして集めていますか? また、集めた資料はどの程度作品に反映されるのでしょうか?


 『「まもの」の君に僕は「せんせい」と呼ばれたい』はあまり資料を必要とする作品ではなかったんですけど、『鬼塚伊予の臨床心霊学』のときは図書館に資料を借りに行ったり、後は僕が通学していた大学を舞台にしていたので、そこに足を運んでみたりということはしていました。
 参考になりそうな資料が膨大にあるときは、まずはインターネットで調べて、ある程度数を絞ってから探しにいくことが多いです。どうしても見つからないときは大学の知り合いのツテを使って資料を取り寄せてもらったりしています。
 資料をそのまま作品に落とし込もそうとすると、作品にまとまりがなくなってしまうのは今までの経験上わかってきていることなので、しっかり情報の取捨選択はするようにしています。

――創作をしているなかで原稿に行き詰まることもあるかと思います。そんなときはどのように気分転換をしていますか?


 基本僕は夕方くらいから塾講師の仕事で出かけて夜に帰ってくるので、朝起きてから出勤するまでの時間と仕事から帰ってきて寝るまでの時間に企画を考えたり、執筆をしています。夜に煮詰まって、昼になってもどうにもならないときでも、時間になったら塾の先生として気持ちを切り替えなければいけません。ただ、それが意外と効いていて、生徒たちと話したりして楽しそうな姿を見ていると、なんだかもやもやしていた気持ちがスッキリするんですよね。だから特別なリフレッシュ方法があるわけではなく、毎日がリフレッシュという感じですね。
 生徒たちは面白い子ばかりで、そのままネタにできるんじゃないかと思うぐらいのことが本当に多いですし、大変なときにそんな生徒たちの笑顔に救われることが多いです。
 後は、本当に行き詰まったときはとにかく人を見つけて意見を求めることがあります。人と話していると意見がまとまることが結構あります。

――これがなくては仕事にならない! というものはありますか? 普段の執筆環境について教えてください


 音楽ですね。母が音楽好きで、小さい頃からずっと聞いて育ってきました。『サウンド・オブ・ミュージック』の音楽を聞いていたりして「ドレミの歌」も流れると英語の歌詞の方が思い浮かびます。ジャンル問わず、執筆のときは片っ端からインストゥルメンタルをかけてテンションを上げています。
 『鬼塚伊予の臨床心霊学』のときには『医龍』を、『「まもの」の君に僕は「せんせい」と呼ばれたい』のときは『ノーゲーム・ノーライフ』のサウンドトラックかけていて、書いているシーンごとにイメージに合うような音楽を流しています。とにかく音楽がはまらないと筆が進まないんです。なので、執筆をする前にまずは結構な時間iTunesで音楽を選ぶところから始めます。

画像注:こだわりの音楽や使用しているヘッドホン

――作家になって良かったことや大変だったことがあれば教えてください。


 よかったことは大げさに言えば、自分の人生を認められたということでしょうか。受賞作の『鬼塚伊予の臨床心霊学』は心理学をテーマにしていて、僕は大学院まで心理学を9年間専攻して、時間と学費を使ったんですけど、博士号を取ることを諦めたんですよね。家族や周りの人からも「それでいいのか」と言われたんですけど、色々と悩んだ結果、研究者の世界で生きていくことは僕には無理だと判断したんです。だから、この9年間は意味がなかったんじゃないかと思ってしまったところがありました。でも、その専攻していた「心理学」をテーマにした作品で金賞をいただけて、本を出版でき、読者の方からも好意的な感想を送っていただけて、その9年間が報われたのかなと思えたことが一番よかったことですかね。
 作家になって大変だったことは...あまりないですね。あるとすれば、ただ書いて読んでもらって、ということではなく、売れる作品を作らなければいけないというのがプレッシャーになっている部分はありますが、そこはプロとしてやっていくうえでは避けられないことだと受け入れています。

――今後どのような作品に挑戦したいか、また、どんな構想を練っているのかなどがあれば教えてください。


 受賞作の『鬼塚伊予の臨床心霊学』は思い入れが強い作品なので、続きを書けるなら書いてみたいという願望があります。
 あと、書きたいなと思っているのは、担当の方と以前話していた探偵ものの作品ですね。犯人の心理に寄り添ってしまうヒロインと、その性質を利用して捜査しながらも、ヒロインの危うさをどうにかしてあげたい二人がちぐはぐなままバディを組んで、犯罪を防いだり、暴いていくというものです。
 それから、これも以前打ち合わせしていたものですが、人の死期を悟るヒロインと、その女の子と仲良くなりたい主人公がいて、いろんな人の死を見送る連作短編のような完全に泣かせにいく作品も書いてみたいと思っています。

――これからJUMPjBOOKSの小説賞に応募される方に応援メッセージをお願いします!


 JUMP j BOOKSは僕みたいに文章が粗くてままならくても、一生懸命指導して頑張らせてくれる編集部だと思うし、ちゃんと伝えたいものを熱い気持ちで伝えればしっかり届く所だと思います。
 もし書こうかな、書けるかなと迷っているなら、当たって砕けろの精神で応募してみてください。きっとどこかにみなさんの書いた作品を読みたいと思ってくれる人が絶対にいるはずです。その熱い気持ちを編集部にぶつければ、受け止めてくれる素敵な編集の方がいるので、あきらめず応募してもらえればと思います。

花井先生ありがとうございました!!

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