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レーベル創設から25周年を記念してJUMP j BOOKS小説賞出身の先生方へのインタビュー を掲載!!受賞当時の思い出や、あの名作がどのように生まれたのかなど、普段は聞くことのできない先生方の貴重なお話が満載ですよ♪

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花井利徳
(はない・としのり)

著者略歴
ジャンプ小説新人賞’14 Spring小説フリー部門金賞受賞。
同賞受賞作『駄犬の守る優しい世界』を改題・改稿したのちに『鬼塚伊予の臨床心霊学』として刊行。ダッシュエックス文庫から『「まもの」の君に僕は「せんせい」と呼ばれたい』を刊行し、活躍の場を広げている。
第2回 07.11更新 金賞受賞が信じられず、まさかのドッキリだと思っていた!?

――ジャンプ小説新人賞'14 Spring小説フリー部門金賞となった当時のお話を伺いたいと思います。受賞の第一報を受けとったとき何をされていたのか、また当時の気持ちを教えてください。


 僕は塾講師をしているのですが、当時は夏期講習の時期だったんです。ただ、受賞した年はプライベートで色々あった年で、小説賞に応募したことをすっかり忘れてしまっていました。編集部から何度か電話をいただいていたんですが、夏期講習って朝から晩まで授業があるので、電話をいただいたタイミングでは出ることができなくて、ショートメールで要件をお聞きしたら原稿のことについてお話がある、と担当の方から返信が来ました。一瞬何のことかわからなかったんですけど、少し考えてからやっと自分が原稿を送っていたことを思い出したんです。
 授業が終わる時間に電話をまたいただくことになったのですが、素がネガティブなもので、原稿で悪さをしてしまったのか、などと考えてしまいちょっと怖くなってしまいました(笑)。それで担当の方と改めて電話でお話をしたときに金賞受賞です、と言われたのですが、自分でもよくわからなくなってしまい、「金賞ってどんな賞ですか?」と聞いてしまったんです。そしたら「一番いい賞ですよ」と少し心配そうに伝えられました(笑)。
 しばらくは実感が湧いて来なかったんですけど、帰り道になって少しずつ冷静になってくると、やっとじんわりそれが感じられるになってきたのを覚えています。

――初めて編集部に足を踏み入れたときの気持ちはどんなものだったのでしょうか?


 授賞式の前に原稿についての打ち合わせで編集部にお邪魔したのですが、それまでずっと受賞は壮大なドッキリなんじゃないのかと思っていまして......ただここに入れたってことは本当に受賞できたのかもしれないと思えるようになりました(笑)。名刺もいただけて、やっとふわふわしていた気持ちが払拭できてよかったです。

――初めて担当編集者と話をしたときどんな印象を持ちましたか?


 最初は本当にどんな方かはよくわからなかったんですけど、僕の原稿には拙い部分が多くて、それに対して駄目なところはしっかり駄目、良いところは良いと言ってくれる方だなと思いました。
 担当の方に言われたことを考えて、投げ返してというやり取りをしていくと、明らかに作品がよくなっていくのがわかったし、何かを説明するときにいろんな作品や例えを入れて話をしてくださって、すごく幅の広い意見をくださる方です。出会ってからそんなに時間がかからないうちに、本当にこの人すごいな、この人と一緒に仕事をしていきたいなという気持ちにさせてくれました。

――担当編集者から応募作にどういった評価をもらったのかも聞かせてください


 大きく2つありまして、文章の順番とか語順とかがまだまだ粗いというのが第一に言われたことと、主人公のあり方がよいというものでした。後者について、嘘をついてでも大切なひとつのものを守るために全力で頑張る主人公が作品のドラマを支えている、という部分に評価をいただけて、僕が作品の中で伝えたかったことでもあったので、それが伝わったことは本当に嬉しかったです。

画像注:受賞作『鬼塚伊予の臨床心霊学』

――受賞作『鬼塚伊予の臨床心霊学』では応募時の原稿からどの程度改稿を行ったのでしょうか?

 
 かなりの改稿を重ねたと思います。最初は文章の拙いところを直すところに終始して、そのあとはいらないところを削ったり、逆にこれはあったほうがいいという部分を追加していったりしていきました。それと一ページ目で読者を惹きつけるのが大事だということで、今でも覚えているんですが、『赤頭巾ちゃん気をつけて』の話を担当の方からしていただいたのが印象に残っています。そんなことを色々とやりながら3ヶ月ぐらいの期間を改稿に費やしたと思います。
 入稿後も、通常著者校正は一回なんですが、そのときは二回やらせていただいて、本当にぎりぎりまで修正させてもらいましたね。

――『鬼塚伊予の臨床心霊学』では心理学が一つの大きな題材になっていましたが、心理学はもともと勉強されていたのでしょうか?


 世間一般が思い描く心理学とはずれているのかもしれないんですけど、それに関する勉強は大学でずっとやっていました。
 鬼塚伊予は他にもやりたいことに挑戦してみた作品で、主人公とヒロインのバディが何かを解決していくストーリーで、主人公が頑張っているのはヒロインのためであって欲しかったというものがありました。また、せっかく書くのであったら、読者に驚いて欲しいなという思いもあったので、使い古されたネタではあったんですが、幽霊ネタを入れてみて、それだったら心理学って結構面白い要素になるんじゃないかと思って付け加えてみたりしました。

――受賞時のタイトルは『駄犬の守る優しい世界』でしたが、刊行時にタイトルを変えるにあたってどんなやりとりがあったのでしょうか?


 編集部の方から最初は要望がありまして、当時のライトノベルやキャラクター文芸の流行からヒロインの名前を出していった方がよい、というのと心理学関連の話や何かしらの知識を与えてくれるというのを押し出した形の方が、扱っている題材もわかりやすいとのことでした。
 他にも当初のタイトルだと、最後まで読んだ人だったら腑に落ちるタイトルだけど、これから読む人にとってはよくわからなくなってしまうのでは、と言われ、それについては自分でも確かにと思ってしまいました。結果としてはヒロインの名前を押し出したこのタイトルについては僕も気に入っています。ただ、一つ気になったのは「臨床心霊学」というワードが入っているので、ちょっと怪しいんじゃないのかという気がしてしまいました(笑)。結果Twitterでもオカルト関連の人からやたらとフォローされるということがありました。

次回更新は7月18日予定!!
新作について思いっきり語っていただきました!
お楽しみに!!

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