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レーベル創設から25周年を記念してJUMP j BOOKS小説賞出身の先生方へのインタビュー を掲載!!受賞当時の思い出や、あの名作がどのように生まれたのかなど、普段は聞くことのできない先生方の貴重なお話が満載ですよ♪

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尾北圭人
(おきた・よしひと)

著者略歴
福岡県在住。
第2回ジャンプホラー小説大賞にて『ザンゲさま』が最終候補に選出。
第3回ジャンプホラー小説大賞にて『自殺幇女』が銀賞受賞となり、同作でデビュー。
第1回 04.12更新 気鋭の新人・尾北圭人先生インタビュー!創作の出発点に迫ります!

――数ある文学賞の中から、ジャンプホラー小説大賞に応募されたのはなぜでしょうか。


 応募した当時を振り返ると色々と理由があったとは思いますが、やはり一番の理由は『週刊少年ジャンプ』を出版する集英社主催の文学賞であったことかもしれません。
 私も世の多くの方々と同じく週刊少年ジャンプの作品を見て育ち、現在進行形で楽しませてもらっている人間の一人です。特に荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』のファンでもあるので、そんな奇妙な話を自分も書きたい、集英社の方々に自分の筆力を判断してほしい、あわよくば集英社からデビューしたい。そんな、どこか憧れに似たような気持ちがあり、ジャンプホラー小説大賞に応募したのだと思います。

――初めて書いた小説についてお聞きします。小説を初めて書いたのはいつごろですか? きっかけと内容を合わせてお聞かせください。


 小説、とは言えないかもしれませんが物語を初めて書いたのは小学生の頃の授業で行われたリレー小説だったと思います。僕は『ヒゲのダンサー』という話を考えたのを覚えていますが、当時は話を作ることに興味もなかったので、ふざけた内容ばかり書いていました。他人の考えた作品の続きもふざけて書いていたので、その作者の女子に叱られたことを覚えています。そのせいもあってか、お話を考えることに結構トラウマがあったかもしれません。
 その後、高校生の頃ですが『涼宮ハルヒの憂鬱』などにハマって一度、ライトノベルに挑戦したことがありました。その時は変身ヒーローもの的な作品を書こうとして、すぐに筆を折りましたね。プロットを作るということを知らなかったし、話もろくに考えず行き当たりばったりでワードに打ち込んでいたのですぐに話を書けなくなったからです。
 そこから十年ほど間があって、二年前にまた小説を書こうと思い立ちました。その時にどうせなら賞に応募してみようと、3つの賞に向けてほぼ同時に三作品を書きました。小説としてはじめてまともに書き上げた作品たちでもあります。
 『セーブした日付に戻って人生をやり直せるアプリを手に入れた主人公が、好きな女二人を同時に攻略するラブコメ』、『主人公がザンゲさまという呪いに手を出して奇妙な女に付きまとわれるホラー』、『自殺願望のある男が自分の身に起きた出来事を遺書形式で振り返るコメディ』の三作品です。
 その中で『ザンゲさま』が第2回ジャンプホラー小説大賞の最終候補までいったのは嬉しかったですね。

――過去に書いた小説が『自殺幇女』に与えている影響や、引き継がれたエッセンスなどをお聞かせください。まったく違う作風であった場合は『なぜ変化したのか』について教えてください。


 『自殺幇女』には、『ザンゲさま』と『自殺願望のある男』のニ作品を書いた経験が特に色濃く反映されていると思います。
 『ザンゲさま』という作品を簡単に説明すると、いじめを受けていた主人公はザンゲさまという呪いを実行した翌日、転校してきたヒロインと友だちになります。その後、次々といじめっこは殺され、主人公はヒロインをザンゲさまなのではないかと次第に疑っていく。そういう筋書きでした。主人公を恐怖に陥れる存在をヒロインが担い、かつ、ヒロインの存在に主人公が追いつめられていくという構図は『自殺幇女』そのままですね。
 一方、『自殺願望のある男』の設定は主人公とヒラサカコヨミというキャラの関係性に引き継がれていると思います。元々の内容は自殺願望のある男が自殺するつもりで遺書を書き、女に振られて自殺を決意したことや仲間と共にその間男と元カノに復讐した一部始終を回想し、しかし最後の最後で結局死ぬ気がないことをぶっちゃける。そんな内容の喜劇でした。
 自殺する気がないけど自殺願望のある男、そこに自殺を強要する存在が出てきたら面白いのでは。そう考えて出来たのが『自殺幇女』のヒロインであるヒラサカコヨミでした。なので、『ザンゲさま』のようにメインのホラー要素として彼女には機能してもらう一方、死ぬつもりがない主人公にヒラサカコヨミがあの手この手で自殺を勧める場面など『自殺願望のある男』から続く喜劇性も『自殺幇女』には引き継がれていると思いますね。

――さきほど、好きな漫画に『ジョジョの奇妙な冒険』を挙げておられましたが、特に好きなエピソードや印象深いキャラクターなどを教えてください。


 悩むんですが特に好きなエピソードは「ハイウェイ・スター」でしょうか。スタンドの能力の秘密を解明しながら反撃を考えるジョジョのスタイルはやはり見ていて面白いです。匂いに敏感な敵の本体がアドレナリンの匂いがするな~って振り向くと怒っている主人公が立っていて結果ボコボコに、っていうオチも好きです。
 それと比較的最近の話ですが、ジョジョリオンのクワガタで対決する話はかなりグッときましたね。クワガタを戦わせている裏で行われるスタンド対決、話にギミックがあると僕はすぐ惹き込まれる質なので、あの話は何度も読みなおすくらいお気に入りでした。
 特に好きなのは第4部と第7部ですね。基本的には日常話というか単発ですっきりとした話が好きなので、第4部の杜王町での日常を切り取ったような話の構成は好きでした。キャラが魅力的なのは勿論、虹村形兆や音石、吉良吉影など縦軸の話も設定されていたので読み応えがありました。
 第7部はそれとは逆に縦軸中心で話が進む映画のような構成でしたが、レースを主題にスタンドバトルが盛り込まれていて、当時早く続きが読みたくて仕方ありませんでした。特に第6部のあとの仕切りなおした世界観、過去のキャラと関連したような登場人物の存在などに興味津々でした。最後は平行世界ディエゴのサプライズもあり興奮しましたね。

©荒木飛呂彦/集英社

――『ジョジョの奇妙な冒険』以外に自身に影響を与えた作品のタイトルと、好きだった点を聞かせてください。


 色々とありますが、やはり小説であれば森見登美彦先生の作品は作家を志すキッカケにもなったのでかなり影響を受けたと思います。特に『太陽の塔』、『四畳半神話大系』でしょうか。『太陽の塔』のリアルな大学生活の描写が面白い一方、似た作風でまったく違う、よりファンタジー色が強くなった『四畳半神話大系』の設定には驚かされました。他にも『ペンギン・ハイウェイ』の少年が大人の女性への恋心を自覚する最後の一文だったり、『きつねのはなし』のユージュアル・サスペクツを彷彿とさせる嘘をつき続けた先輩の話だったり、森見登美彦作品の幅広さは大好きですね。
 高畑京一郎先生の『タイムリープ あしたはきのう』にも影響を受けていますね。理詰めでランダムタイムリープを解決する若松くん(映画では星野くん。映画は殺人事件が絡みサスペンス性が強いんです)に小学生当時憧れていました。やはり映画の『学校の怪談』などもそうなのですが、子供の頃に見たこれらの影響でジュブナイルものに今でも心惹かれますね。
 漫画であれば『地獄先生ぬ~べ~』です。鵺野先生のオカルトうんちく話が大好きで今でも読み返します。女の子の過激な描写や、バトルなども熱いんですが、僕はやっぱり妖怪についての知識を語って聞かせてくれるうんちくパートに一番魅力を感じていたと思います。
 他には映画であればクエンティン・タランティーノやガイ・リッチー作品、オーシャンズシリーズなどの群像劇が好きです。僕は作品としてまだ書いたことがないのですが、登場人物が複雑に絡み合い伏線が回収されていくところに見応えを感じます。

――プロデビューを志したのはいつ頃からですか? 最初からプロ志向だったのか、何かのきっかけがあったのか教えてください。


 志したというよりなれたらいいなくらいの感覚だったので、こうしてデビューできたことに自分自身驚いているし、未だ実感がありません。
 小説を書いてみようと本格的に思ったのが大体二年前で、森見登美彦先生の『太陽の塔』を読んだからでした。それ以外にも以前、友人と話をしていて「作家になれたらいいなぁ」みたいな話はしてたんですが、僕が「二人でちょっと小説書いてみようか」と意気込んだところ、「頑張ってくれ」と拒否されましたね。
 なのでプロを目指すどころか、二年前までまともに文章を書いたことすらありませんでした。賞に応募した時も、プロになりたいという断固たる決意などはなくて、軽い気持ちの応募でした。特に読書熱心でもなく、小説の書き方も見よう見まねで、未だに小説のなんたるかを理解もしていない、まだまだ素人なんですよね。それを自覚しているので不安でいっぱいです。

――小説賞に応募する以前、周囲の方に小説を読んでもらうことなどはありましたか?


 読んでもらうことはありませんでしたね。密かに書いて、密かに応募していたので。
編集の方々に読んでもらって、最初に思ったことはやはり「恥ずかしい」という感想でしたね。自分の頭の中の空想を形にして、他人に読んでもらうというのは想像していたよりも恥ずかしかったです。
 10代の頃は友人間でちょっとした面白おかしい話を創作してメールで送り合ったりなどしていましたが、やはりある種ウケ狙いのネタとして考えた内容だったので恥ずかしさはありませんでした。しかし、一つの作品として大真面目に書いたものを他人に読んでもらうという行為はなかなかむずがゆいものでしたね。
 一方で、その作品に対して真面目な指摘を受けることは大変勉強にもなりました。こちらが予想していた意見をいただくこともあれば、全然想定していなかった意見を言われることもあり、作品を他人に読んでもらうことでより作品の質を高めることができる、その大切さを実感できたと思います。

――デビューするまでジャンプホラー小説大賞以外の新人賞には投稿されていましたか? 投稿されていた場合はその経験から得られたことを教えてください。投稿されていなかった場合は、他の新人賞に応募することを検討することはあったかをお聞かせください。


 上でもお話したとおり、他に2つの賞に応募したことがありました。他2つはジャンルがフリーでしたので、あえて賞ごとにジャンルを変えて作品を書いて応募しました。複数の賞に応募したことで、様々なジャンルの作品を書いてみるキッカケになったことは作家として自身のいい経験に繋がったかと思います。
 特にジャンプホラー小説大賞はその名の通り『ホラー』でしたので、この賞に応募することを決めたおかげで僕は『ホラー』を書くことが出来たワケで、いろんなジャンルを書いてみるキッカケ作りにも多数の賞に応募することは作品創りの勉強にもなるかと思います。

――受賞作『自殺幇女』を書いていた当時の話を聞かせてください。応募作はどれぐらいの期間をかけて書かれたのでしょうか? また、応募するとき自信や手ごたえはあったのでしょうか?


 プロットに数週間かけて、作品は2、3ヶ月ほどの換算になると思います。いつもプロット作りを勢いで済ませて、細かいことは書き始めてから追加修正してしまうので、話の辻褄合わせなどで四苦八苦しました。キャラクターについては特に悩むことなくスムーズに作ることができたと思います。
 やはり大筋の話には自信がないというか、不安がありましたね。自分の作る話は一本道というかかなりシンプルになってしまうというコンプレックスがあるので、出来るだけ二転三転するような話作りを心掛けたのですが、なかなか思うようにいきませんでした。逆に目玉となるヒロインのヒラサカコヨミについては特に不安もなく、自信があったと思います。

――応募に際してやっておいてよかったこと・不安だったが杞憂に済んだことなどを教えてください。


 他の賞に応募する時にも言えることかもしれませんが、事前にインターネットを使って応募についての注意点などを調べて準備しておいたことは、締め切りギリギリでドタバタすることにならず役立ったかと思います。やはり、賞ごとに細かな部分で規定は違うものですから、応募作品の保存フォーマットなどを間違えて結局応募できなかったなどの話を目にしたりしたので、作品を書くのに夢中になるあまりそこらへんを疎かにしないよう気をつけたほうがいいかもしれません。ジャンプホラー小説大賞はその名の通り『ホラー』でしたので、この賞に応募することを決めたおかげで僕は『ホラー』を書くことが出来たワケで、いろんなジャンルを書いてみるキッカケ作りにも多数の賞に応募することは作品創りの勉強にもなるかと思います。
 杞憂だったことは、強いて言えば誤字脱字や小説の書き方に関しての部分でしょうか。応募した後に誤字に気づいて不安になったり、表記ゆれがあったりなどで自身の推敲のあまさを嘆いたりしましたが、それで落とされたりはなかったので、あまり神経質にならなくてもいいのかなと思いましたね。ミスはないに越したことはないですが、応募した後はいじれないので、割りきったほうが精神衛生上いいかもしれません。

次回更新は4月19日予定!!
受賞当時の思いをお聞きします!!
お楽しみに!!

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