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レーベル創設から25周年を記念してJUMP j BOOKS小説賞出身の先生方へのインタビュー を掲載!!受賞当時の思い出や、あの名作がどのように生まれたのかなど、普段は聞くことのできない先生方の貴重なお話が満載ですよ♪

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乙一
(おついち)

著者略歴
第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞した『夏と花火と私の死体』でデビュー。
『GOTH リストカット事件』(角川書店)で、第3回本格ミステリ大賞を受賞。JUMP j BOOKSからは他に『ジョジョの奇妙な冒険』の第四部ノベライズ『The Book jojo’s bizarre adventure 4th another day』などが刊行されている。
第4回 05.29更新 乙一先生の創作の秘訣や今後やりたいことについてお聞きしました! ついにインタビューも最終回です!

――作品を作る中で、一貫して気をつけていることなどはあるのでしょうか?


 書いていて楽しくないなと思ったら立ち止まって考え直すようにしますね。よく惰性で書いているような感じに陥ることがあって、仕事として引き受けて、プロットを書いて、小説を書き始めるんですけど、書いていて気持ちが乗らないときはその行程を全て白紙にして考え直すという感じです。その「何か違う、楽しくない」みたいな違和感を自分で気付くことができるように意識しています。

――プロットのお話は第2回でもしていただきましたが、その内容はかなり原稿に反映されるのでしょうか?


 今はそこまでではないんですけど、昔はかなりしっかり書いて反映させていましたね。いきなり小説を書き始めるのは真っ暗な道を歩いていくような感覚があってすごく不安なんです。できるだけそういうものを作っていかないとなかなか歩き出せないんですよ。

――作品のなかで親子、家族の関係が焦点になっているものが多いような気がするのですが、ご自身の中で意識されている部分はあるのでしょうか。


 あまり意識しているつもりはないんですけど、僕は社会人として働いていた経験がないので、社会で起こりうるトラブルというものが僕の引き出しにはないんですよ。だから登場人物にトラブルを抱えさせるときには、家庭内に問題が起こることが多いのかなという気がします。

――ご自身が親という立場になってみて、何か創作に影響はあったのでしょうか?


 『Arknoah』のときは乗り物をいっぱい出そうという気持ちになりました。列車とか気球とか子供を喜ばせるものを書きたいなと思ったんです。
 最近出した短編集だと、読み返してみたときに妙に子供が死ぬ話が多くて、きっと子供が死んだりすることへの恐怖が出ているんだろうなと思いました。無意識の間に作品への影響はかなり出ていますね。
 子供が大きくなったらまた自分自身も変わる部分が出てくると思います。

――執筆をしているときにこれは欠かせない!というものはありますか? また、執筆をしているなかで行き詰ったときには何か気分転換をしますか?


 昔は音楽をよくかけていました。今はコーヒーやお茶を飲みながら書くことが多いです。コーヒーは自分で豆をひくようにしているので、そこはこだわりポイントかもしれません。
 原稿に行き詰ったときは、別の仕事をすることが多いですね。それも小説じゃなくて別の企画とか、全然仕事じゃない自主映画のこととか、自分のやりたいことをはさむようにしています。

――今後どんな小説を書きたいか、どんなことにチャレンジしたいかなどはありますか?


 そうですね、『Arknoah』の続きを書かなくちゃとは思っているんですが......展開は決まって書き始めたんですけど、これはどうなのかなと思ってボツになりそうな感じでして。100枚ぐらい書いたのにまたボツかぁと、ちょっとドツボにはまりかけているような状態です。
 別の企画でとあるアニメの脚本に関わっていて、これからキャラクターデザインを誰にしていただくかを決める段階なんですけど、そのなかの候補にtoi8さん(編集部注:『Arknoah』のイラストを描いていただいているイラストレーター)があがっていて、この脚本の仕事じゃなくて『Arknoah』書かなきゃ!と思いました。
画像注:次巻を構想中の『Arknoah』シリーズ

――これからJUMP j BOOKSの小説賞に応募される方にメッセージをお願いします!


 推敲をしっかりやるといいと思います。推敲をちゃんとできるかどうかが、プロとアマチュアの境目です。誤字脱字を修正するというレベルの作業ではなく、「この文章いる?」「このシーンいらないんじゃない?」「そもそもこの小説おもしろい?」と自分を疑ってかかるといいです。小説を執筆することは、自分の内側にあるものを出して連ねていく作業なんですけど、それはとても気持ちがいいんです。推敲は逆に自分自身を鏡で見つめて、いかに客観視できるかという作業になってきますが、すこしつらい気持ちになるんです。でもそれは、自分と社会のすりあわせみたいな行為で、その工程を経てようやく宝石の原石がみがかれたような状態になるんです。というわけで、執筆のときにテンションがあがって書いた文章を、すべて削除してみてください。それがうまくできるかというのがプロへの分かれ道になるんだと思います。

乙一先生ありがとうございました!!

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