許斐先生、こんにちは。質問をさせていただければと思います。現在私はゲーム会社に勤めているのですが、企画がなかなか通りません。流行に合わせた作品ではありきたり、奇抜な作品ではヒットするか分からず、どのようにすれば良いか、悩んでいます。先生は毎回読者を驚かすような展開をされていますが、そういった内容を不安に思ったことはないでしょうか。先生が企画やアイディアを考える時に、どんなことを考えているか聞かせていただけると幸いです。これからも応援しています。お体に気を付けて頑張ってください。
まず、みんなが驚くようなアイデアの漫画を描いても、私は不安に思ったことはないですね。私が企画やアイデアを考える時には、逆転の発想で"不可能なこと"から考えます。「絶対ないよね」と思うようなことをいっぱい出して、それを「あり」という形になるように肉付けして、最後に無駄なことをそぎ落とす。そうやって"ないもの"を"あるもの"に変えるのが、作家やクリエイターの力なんじゃないかな、と思っています。
ある程度、流行には合わせないといけないけど、奇抜な作品じゃなかったら、何も目新しいものはないので誰も見てくれない。どんなことでも、パイオニアだからこそ成功できるんです。ケンタさんなりの「絶対このアイデアはない」って案を呼び起こして形にしてみましょう。絶対成功しますよ。